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陽だまりは、こうして次の季節へ手渡される 〜テラテラ・藤田梨々花、池本しおり、梅原麻緒、3人の卒業公演を見届けて〜

陽だまりは、こうして次の季節へ手渡される 〜テラテラ・藤田梨々花、池本しおり、梅原麻緒、3人の卒業公演を見届けて〜

2026年5月31日、白金高輪SELENE b2。「太陽」をコンセプトに2021年に生まれ、昨年「テラス×テラス」から名を変えたテラテラ。その歩みを支えてきた藤田梨々花、池本しおり、梅原麻緒の3人が、この日同じステージから卒業した。開演前から客席には、祝福と寂しさが同じ温度で混ざり合った、不思議な熱が張りつめていた。

本誌では先日、卒業を控えた池本しおりに話を聞く機会があった。だからこの日のステージは、取材者というより、ひとりの目撃者として見届けたかった。彼女たちが5年という時間をどんな表情で手放すのか——その瞬間に立ち会いたかったのだ。

久しぶりの曲が、新鮮に響いた

ライブは最初から飛ばしていた。メドレーで畳みかけ、コールが幾重にも重なり、近頃はあまり披露されない曲も次々と。「すごく新鮮な気持ちだった」とメンバーが口にしたとおり、長く通うファンほど胸が高鳴る選曲だったように思う。汗と歓声と、まだ終わってほしくないという祈りのようなものが、フロアいっぱいに満ちていた。終盤、息を切らしながら「まだ体力あるかな」と笑い合う3人の姿に、客席からは大きなコールが返る。その掛け合いそのものが、この5年で育ってきた関係の証のようだった。

Photo by @KAiRi_SiG

手紙という、最後の言葉

公演の後半、3人はファンへの手紙を一人ずつ読み上げた。

2年目から加わり4年間を過ごした梅原麻緒は、「私は昔から人を頼ることが苦手だった」と打ち明けた。抱え込んで中途半端になったこと、迷惑をかけたこと。それでも見放さずに支えてくれた仲間へ、「みんながいてくれたから、私もここまで頑張ることができた」「世界で1番幸せでした」と、声を震わせた。

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デビューから5年を駆け抜けた池本しおりは、「自分がアイドルになるとは、まったく想像していなかった」と振り返る。逃げ出したくなる日もあったけれど、それ以上に家族みたいな日常が好きだった、と。残るメンバーを「これからも1番のファンとして見守りたい」と言い、最後に小さなわがままを口にした。「みんなの中での私が、ずっと特別でいられたら」。そして言い切った——「この5年間が、私の人生で1番の青春でした」。

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藤田梨々花は、コロナ禍の只中でのデビューから今日までを辿った。環境もメンバーも移り変わっていったけれど、「私はどの時のテラテラも本当に大好き」。残ったメンバーが「テラテラを続ける、守る」と言ってくれたことへの感謝を述べ、こう続けた。「りりかを好きになってくれて、本当に嬉しい」。ライブで目が合った瞬間も、特典会の何気ない会話も、全部覚えている——その言葉に、客席は静かに崩れていった。

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光は、消えない

藤田梨々花が語った、「ここからは喉がちぎれても、血を吐いても全力でやります」。最後の曲の前、ステージから飛んだその一言に、もう涙をこらえる人はいなかった。3人で歌う最後のナンバーは、別れの歌というより、これからも灯り続ける光へのバトンのように聞こえた。

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自分がアイドルになるなんて思わなかった——そう語った彼女たちが、5年をかけて誰かの「生きていく活力」になっていた。その事実こそが、この夜のいちばんの贈り物だったのではないだろうか。

ステージを去る人と、残って灯をつなぐ人。その両方がいてはじめて、グループは続いていく。卒業しても、テラテラは続く。陽だまりは、こうして次の季節へと手渡されていく。きっと彼女たちは、客席のどこかからまた、この光を見つめているはずだ。

Photo by @KAiRi_SiG


Photographer:Kairi Murotani

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#カイリフォトズ

Photographer:永井 洋介 / Yosuke Nagai

京都府出身。フォトグラファーとして、各種媒体でのタレント・著名人・文化人のポートレート撮影や、インタビュー等の撮影を行っている。

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