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世界とつながり、音楽の未来を灯す。──「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」全78部門が出そろう。サカナクション最多8冠、ミセスが連覇

世界とつながり、音楽の未来を灯す。──「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」全78部門が出そろう。サカナクション最多8冠、ミセスが連覇

2026年6月13日、TOYOTA ARENA TOKYOほかで、国内最大規模の国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」(MAJ)の授賞式が開催され、全78部門の最優秀作品・アーティストが発表された。「世界とつながり、音楽の未来を灯す(ともす)。」をコンセプトに掲げる第2回。音楽関係者5,000人の投票が選び出したのは、ジャンルも国境も越えて広がる、いまの音楽の地図だった。

世界とつながり、音楽の未来を灯す。──「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」全78部門が出そろう。サカナクション最多8冠、ミセスが連覇

主要6部門〜「怪獣」と藤井 風、そして世界へ

最優秀楽曲賞は、サカナクションの「怪獣」。最優秀アーティスト賞はMrs. GREEN APPLE、最優秀ニュー・アーティスト賞はHANA、最優秀アルバム賞は藤井 風(Fujii Kaze)の『Prema』が選ばれた。

そして、日本発の楽曲が世界でどれだけ届いたかを讃える「Best Global Hit from Japan」にはXGの「HYPNOTIZE」が、最優秀アジア楽曲賞には韓国のHUNTR/X「Golden」が輝いている。日本国内の評価にとどまらず、アジア、そして世界とのつながりを正面から賞のかたちにしているところに、この賞の姿勢がよく表れていた。

最多8冠〜サカナクション、楽曲からスタッフの仕事まで

今回、最も多くのトロフィーを手にしたのはサカナクションだった。「怪獣」が最優秀楽曲賞・最優秀ロック楽曲賞・最優秀アニメ楽曲賞の3つを制し、バンド本体も最優秀ロックバンド/ソロアーティスト賞を受賞。さらにミュージックビデオ作品賞、アートワーク賞、そしてライブの照明・音響スタッフ賞まで含め、バンドとそのチームで最多となる8部門に名を連ねた。

楽曲そのものだけでなく、それを世に届けるスタッフの仕事までもがひとつながりで評価されたかたちだ。一枚のMV、ひとつの照明や音響の設計まで光を当てる──作品が多くの手によって立ち上がっていることを思い出させてくれる結果だった。

連覇、新星、そして世界中で聴かれる1曲

最優秀アーティスト賞に選ばれたMrs. GREEN APPLEは、2年連続の受賞となった。最優秀J-POPアーティスト賞やファンダム特別賞などもあわせて手にし、いまのシーンの中心にいることをあらためて示している。

一方、最優秀ニュー・アーティスト賞のHANAは、「Blue Jeans」で最優秀ダンス&ボーカル楽曲賞も受賞。新人ながら、確かな存在感を放った。

そして米津玄師は、「IRIS OUT」で最優秀J-POP楽曲賞に加え、アジア・ヨーロッパ・北米・ラテンアメリカの4地域すべての「Best Japanese Song」を独占。1曲が国境を越えて世界中で聴かれる、いまの時代を象徴する受賞となった。

78部門が映す、音楽の多様さ

MAJの大きな特徴は、その部門の幅広さにある。Creepy Nutsの「doppelgänger」(ヒップホップ/ラップ)、M!LKの「好きすぎて滅!」(ボーイズアイドルカルチャー、バイラル、カラオケと複数部門)、=LOVEの「とくべチュ、して」(ガールズアイドルカルチャー)、SHOW-WA & MATSURIの「僕らの口笛」(演歌・歌謡曲)、r-906の「匙ノ咒」(ボーカロイドカルチャー)まで、実に多彩な音楽が同じ舞台に並んだ。

アルバムでは上原ひろみ、久石譲、原摩利彦らが、ライブ動員ではSnow Man(国内)とAdo(海外)が受賞。長年シーンを支えてきた功労を讃える部門には、山下達郎(MAJ Timeless Echo)、北島三郎(演歌・歌謡曲 特別功労賞)の名も刻まれた。

そもそもMAJは、日本の音楽業界の主要5団体(日本レコード協会、日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、日本音楽出版社協会、コンサートプロモーターズ協会)が垣根を越えて2025年に立ち上げた賞である。当日のGrand Ceremonyの模様はNHKで生中継され、両式典はYouTubeを通じて全世界へ配信された。国内の音楽を、国内だけで完結させない──その意志は、運営の仕組みそのものにも息づいている。

アジア、そして世界に開かれて

「世界とつながる」というコンセプトは、海外・アジアの部門にもくっきりと表れていた。最優秀K-POP楽曲賞はBLACKPINKの「JUMP」、最優秀K-POPアーティスト賞はBTS。さらに韓国・タイ・インドネシア・ベトナム・フィリピンそれぞれのポピュラー音楽を讃える特別賞が設けられ、G-DRAGONやYOUNGOHMといったアジア各国のアーティストの名が並んだ。

海外ポップス部門ではLady Gagaの「Abracadabra」、ロック部門ではGreen Dayが受賞。国境をまたいだ制作を讃える最優秀クロスボーダー・コラボレーション楽曲賞には、星野源とLee Youngjiによる「2 (feat. Lee Youngji)」が選ばれている。日本の音楽を世界へ送り出すと同時に、海外の音楽にも光を当てる。その双方向のまなざしが、この賞をほかの音楽賞とは少し違う表情にしているように感じた。

まとめ

アイドルもボーカロイドも演歌も、同じひとつの賞のなかで肩を並べる。MUSIC AWARDS JAPANが描こうとしているのは、優劣の序列ではなく、多様な音楽が地続きに広がっていく風景なのだと思う。「音楽の未来を灯す」というコンセプトのとおり、ここで灯った光が、国境やジャンルの壁の向こうへどう届いていくのか。第2回を終えたいま、その続きを見届けたくなる授賞式だった。


Writer:新居 祐介

京都出身。ビジネスプロデューサー。東京を拠点として、写真や音楽制作を行うと共に、IT・広告・写真関連の会社のマネジメントや経営者を歴任。 プロデューサーとして著名メディアアーティストの大規模写真展及び写真集・作品販売のプロデュースや、写真コンテンツを活用した各種新規事業・イベント・企業タイアップ等のプロデュースを行う一方、フォトグラファーとして、各種Webメディアでの著名人・文化人の撮影や企業イベント取材等の撮影を行う。
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