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EIZO主催「実践的ポートフォリオブック制作体験ワークショップ」レポート

2024年3月16日(土)、東京・六本木にて、EIZO株式会社主催の「実践的ポートフォリオブック制作体験ワークショップ」が開催された。”Looking for…”では、本ワークショップに参加させていただいたので、当日のワークショップの模様をレポートしていく。

本ワークショップは、プロフォトグラファー向けに、自身でポートフォリオブックを制作するにあたって、正しいキャリブレーションの仕方と印刷との関係性について、実際に持参した自らの写真をプリントしてみることで実践的に体験し、学ぶことが出来る内容となっていた。

講師は、株式会社XICO(ヒーコ)代表の黒田明臣氏と、フォトグラファーの酒井貴弘氏。このお二人といえば、黒田氏のYouTubeチャンネルである「かむかふちゃんねる」にて、酒井氏のポートフォリオブックを制作する過程が配信されていたので、ご覧になっている方もいるだろう。当日は、このポートフォリオブックの実物も見ることが出来た。そんなお二人が、実際にポートフォリオブックを制作する過程で試行錯誤した内容を元に、当日のカリキュラムが構成されていた。

ワークショップをレポート

今回実践したプリントのワークフローは以下の通り。

  1. まずは写真を印刷してみる。自身のPCの画面と比較をして、意図通りの色出力がされているかを確認。
  2. モニターをキャリブレーションする。印刷に適した設定でキャリブレーションを行う。
  3. そのモニターで再レタッチする。正しくキャリブレーションされていれば、画面と印刷結果が同じ色となるはず。
  4. 再度プリントしてみる。色が合っているかを確認。

会場には、EIZO製のキャリブレーション対応モニター「ColorEdge」が各テーブルに設置されており、黒田氏・酒井氏が普段愛用するモデルも実際に使うことが出来るようになっていた。さらに、キヤノン製・EPSON製のプリンターと、ピクトリコの印刷用紙も準備されていた。いずれもプロ向けの贅沢な機材・用紙が揃っており、実践的なワークフローが体験出来るようになっていた。

まずはそのまま印刷

まずは、酒井氏が黒田氏が撮影した写真を使ってデモンストレーションを行ってくれた。最初のステップとして、そのままの状態でプリントをしてみる。

写真だと少し分かりにくいが、左のMacBookのモニターと右の印刷結果が若干色が異なっている(地面を見ていただくと分かりやすい)。これがキャリブレーションされていない状態。ここから、EIZOのモニターを使ってプリンタに合わせたキャリブレーションを行っていく。

キャリブレーション

モニターのキャリブレーションには、機種によるが、会場に設置されていた黒田氏・酒井氏も愛用しているというEIZO ColorEdge CS2740という機種の場合、キャリブレーション用のセンサーを接続して行う(以下、酒井氏が持っているのがセンサー)。

これをモニターに接続して、下の写真のようにモニター上に置き、画面の色を物理的に読み込んで調整をしていく。モニターは専用の無償アプリケーション「ColorNavigator 7」に対応しており、このアプリケーションが自動的に調整をしてくれる(以下、キャリブレーション中の画面)。

キャリブレーションが完了した後は、画面を今設定した印刷用のカラーモードに切り替えて、先程印刷した写真を印刷したい意図に合わせてレタッチしていく。

上記写真では、Adobe Lightroomを使用しており、左側が元画像、右側が印刷用にレタッチをしているもの。ここでは、手元のMacBookの色合いを正として、それに合わせる形でレタッチをしている。

再び印刷

そして、再度印刷をした結果がこちら。

写真では光の反射の関係もあり少し色が違って見えるが、実際に現場ではモニター上で印刷の色が再現されていた。この一連の作業により、モニターキャリブレーションによる、正確な色再現を体験することが出来た。

この後は、参加者がそれぞれ持参した写真を使って、このワークフローを体験することが出来た。

参加者全員が体験することもあり、少し予定時間よりオーバーしたが、参加者も皆とても楽しく一連のワークフローを体験することが出来た。

最後に、黒田氏からは、このワークショップを通して体験したように、作品づくりにおけるモニターキャリブレーションの重要性が、酒井氏からはこのように美しく印刷することで発信の仕方も変わり写真生活が豊かになるというメッセージで締めくくられた。

参加してみて

今回このワークショップに参加させていただくまでは、展示などでプリントする際にモニターで見ている色と違うことも多く、キャリブレーションの重要性は知ってはいたものの、実際にどれほど違うのかが体感として分かってはいなかったが、今回の一連のワークフローを体験することで、ここまで違うのか、ということが実際に目に見える形で体験が出来た。EIZO社のモニターは、今回ワークショップで使用されていたプロ仕様のものは、それなりのお値段はするものだが、プロとして活動をしていく上で、特にプリントなどでも写真を表現していく方にとっては必要不可欠のものであると言えるし、十分に購入する価値があること言えるのではないだろうか。

関連リンク

EIZO カラーマネジメントモニター製品ページ
https://www.eizo.co.jp/products/ce/


Writer:新居 祐介 / Yusuke Arai
京都出身。ビジネスプロデューサー。東京を拠点として、写真や音楽制作を行うと共に、IT・広告・写真関連の会社のマネジメントや経営者を歴任。 プロデューサーとして著名メディアアーティストの大規模写真展及び写真集・作品販売のプロデュースや、写真コンテンツを活用した各種新規事業・イベント・企業タイアップ等のプロデュースを行う一方、フォトグラファーとして、各種Webメディアでの著名人・文化人の撮影や企業イベント取材等の撮影を行う。
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