2026年4月3日(金)から5日(日)、横浜の3会場で都市型フェス『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2026』が開催された。2回目の開催となった今年は、計34組のアーティストが集い3日間で約9万人を動員。Kアリーナ横浜(CENTRAL STAGE)、横浜赤レンガ倉庫(Echoes Baa 2026)、KT Zepp Yokohama(CENTRAL LAB.)という3つの会場が、それぞれ独自のラインナップとコンセプトで春の夜を染め上げた。
CENTRAL STAGE(Kアリーナ横浜)
4月3日(金)——アイドルが競演した開幕の夜
イベント初登場となる乃木坂46 6期生がオープニングアクトを担った。瀬戸口心月と矢田萌華がWセンターに立つ「ビリヤニ」から「全力ラップタイム」「市営ダンスホール」の3曲、フレッシュかつ堂々とした姿でCENTRAL STAGEの幕を開けた。

メインアクト先陣を切った=LOVEは、イントロから佐々木舞香の歌声が歓声を呼んだ「絶対アイドル辞めないで」を皮切りに、キュートなラブソングから一転してダークなラブソング「呪って呪って」、最新曲「劇薬中毒」でシリアスな=LOVEの真骨頂を見せる。「この空がトリガー」「青春”サブリミナル”」と爽やかな青春ソングを挟み、TikTokで話題を呼んだ「とくべチュ、して」で締めた。

FRUITS ZIPPERは「完璧主義で☆」「ぴゅあいんざわーるど」で会場を一気に引き込んだ後、松本かれん・仲川瑠夏・早瀬ノエルが「初めて」縛りのMCで笑いを取り、「わたしの一番かわいいところ」「NEW KAWAII」「ふるっぱーりー!」と様々な形の”NEW KAWAII”を届けた。

モーニング娘。’26は「この地球の平和を本気で願ってるんだよ!」で幕を開け、「ザ☆ピ〜ス!」「LOVEマシーン」「そうだ!We’re ALIVE」「恋愛レボリューション21」の代表曲メドレーに突入すると、小田さくらが「熱すぎる!」と叫ぶほどの熱狂が生まれた。ラストはパーティーチューン「気になるその気の歌」で締めくくった。

昨年に続きトリを務めた乃木坂46は、井上和ら5人によるアカペラの「Sing Out!」でスタート。CENTRALスペシャルメドレーで「おひとりさま天国」「インフルエンサー」などを披露した後、池田瑛紗センターの最新曲「最後に階段を駆け上がったのはいつだ?」をライブ初披露。フィナーレは6期生メンバーを加えた「君の名は希望」で、出会いと別れの春に真っ直ぐな希望を届けた。

4月4日(土)——ロックが横浜を揺らした夜
2002年生まれのシンガーソングライター・汐れいらがピアニストとたった2人でKアリーナのセンターステージに立ち、繊細さと生命力の強さが共存する歌声でこの日を開幕した。
amazarashiは紗幕に映し出される映像やタイポグラフィによってバンドの姿をシルエットのままに保ちつつ、剥き出しの感情を刻んだ言葉とバンドサウンドを会場に叩きつけた。家族への思いを歌う新曲「クラウン新車で買ってあげる」も披露される貴重なライブとなった。凛として時雨はギター・ベース・ドラムの3ピースで揺らぎすら表現の強度に昇華させながら、暴風雨のように聴く者を激しく巻き込んだ。

アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』から生まれた結束バンドは、インスト「後藤覚醒のテーマ(仮)」からドラマチックになだれ込む幕開けで会場を掌握。長谷川育美がCENTRALのテーマへのシンパシーを語る中、青山吉能が自らエレキギターを手にASIAN KUNG-FU GENERATIONの「転がる岩、君に朝が降る」「Re:Re:」をカバーするという感動的な場面も生まれた。

結成25周年を迎えた大トリのORANGE RANGEは「メンソーレ feat.ソイソース」で幕開け。「ORANGE RANGEのライブはシンプル。笑って、飛び跳ねて、歌って、踊るだけ」とHIROKIが宣言した通り、「イケナイ太陽」「上海ハニー」で会場を解放的な空気に包んだ。

4月5日(日)——ちゃんみな、すべてを塗り替えた大トリ
オープニングアクトのマルチクリエイター・紫今が「魔性の女A」で幕を開けると、昨年デビュー後初ライブをこのフェスで経験したHANAが凱旋。第67回日本レコード大賞最優秀新人賞を経て一回り大きくなった7人が、自ら作詞作曲した「ALL IN」を皮切りに「Blue Jeans」「BAD LOVE」と畳み込み、リリースしたばかりの新曲「Bad Girl」で歓喜の渦を生み出した。

優里は「かごめ」の圧倒的な歌唱力で幕を開け、「ドライフラワー」でどよめきを引き起こし、「ベテルギウス」ではマイクを掲げてオーディエンスの歌声に笑顔を浮かべた。

大トリのちゃんみなはマスキュランなスーツで登場し、「美人」で一瞬で空気を自分の世界観に染め上げた。HANAプロデューサーとして「HANA、最高だったでしょ?」と誇らしげに言った後、優里の「ドライフラワー」を歌い、HANAの「NON STOP」をスピットするフレキシブルな場面も。「B級」「I’m not OK」「Never Grow Up」「NG」とアンセムを連発し、最後に「CENTRAL, Thank you for invite me!!」と叫んで3日間のCENTRAL STAGEを締めくくった。

Echoes Baa 2026(横浜赤レンガ倉庫)
4月4日(土)——YOASOBIが雨を止めた
小雨のそぼ降る中、Echoes Baa Selected Artistのjo0jiが「不屈に花」「よあけのうた」を感情たっぷりに歌い上げ、ライブの幕を開けた。
「雨なんて関係ねぇだろ、横浜!」——ikuraの言葉と共に「アイドル」が鳴り響いた瞬間、奇跡的に雨が止んだ。「俺らの音楽で雨を吹き飛ばしました!」とニヤリと笑ったAyaseが「日本の音楽は世界に届いてる!」と力強く宣言し、「群青」「夜に駆ける」で横浜の空を塗り替えたYOASOBIが、この日最初のクライマックスを作った。

バンドセットで登場したAwichはアグレッシブかつ妖艶なステージを展開。「RASEN in OKINAWA」〜「LONGINESS REMIX」でCHICO CARLITOが客演し、赤レンガパークに沖縄の風を吹かせた。NOMELON NOLEMONは「SAYONARA MAYBE」「SUGAR」でド頭からクライマックスを作り出し、Balming Tigerは「Kolo Kolo」から「POP THE TAG」まで、オルタナティブかつ中毒性あるパフォーマンスで観客を射抜いた。

CHiCO with HoneyWorksが「今日もサクラ舞う暁に」のタオル回しで会場をひとつにし、新しい学校のリーダーズが「オトナブルー」でフィールドを独壇場に変えると、SUZUKAが「みんなで最高な気分になりたい」と告げた「One heart」で心をひとつにした。
横浜港に花火が上がり、大トリのキタニタツヤが登場。「かすかなはな」「聖者の行進」でフィールドの熱を引き上げ、最新曲「火種」を投下。「青のすみか」「次回予告」で初日を激しく美しく締めくくり、2日目へバトンを繋いだ。

4月5日(日)——日没と花火と、星街すいせいの歌声
快晴の2日目、オープニングアクトの華乃が「執着地点」「トキメキ詐欺」で幕を開けた。
昨年に続く出演のAooooは「BAQN」「魔法はスパイス」でブチアゲ、新曲「クエスチョン」「サラダボウル」「Yankeee」と1年で磨き上げたライブスキルを発揮。CANDYTUNEは7人の存在感と可愛さで圧倒し、「倍倍FIGHT!」に会場全体が声を合わせる感動的なシーンを生んだ。CUTIE STREETはキュートかつかっこよく会場を爆アゲした。

asmiは「PAKU」など人気曲を連投後、新曲「あわ」を初披露。すりぃ×asmiの「アイワナムチュー」で幕を開けたMAISONdesは、KAFUNÉ、『ユイカ』、華乃と楽曲ごとにアーティストが入れ替わる贅沢なステージを展開。ツミキとasmiによる「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」が会場を沸かせ、「ヨワネハキ」にオーディエンスの歌声が重なり合って締めくくった。

港に日が落ち始めた頃、羊文学が「春の嵐」でステージをスタート。「doll」「GO!!!」「cure」と進み、Netflixシリーズ『九条の大罪』主題歌の新曲「Dogs」で締めた。ライブが終わる頃には完全に日が落ちていた——自然まで演出に取り込んだステージだった。

横浜港に花火が上がり、バーチャルアイドル・星街すいせいが登場。「プリマドンナ」から「みちづれ」「AWAKE」「Stellar Stellar」と続き、ツミキを迎えての「ビビデバ」「ソワレ」で壮大なクライマックスへ。花火と歓声と圧倒的な歌唱力が重なり、「Echoes Baa 2026」は派手やかに幕を閉じた。

© Studio STELLAR © COVER
CENTRAL LAB.(KT Zepp Yokohama)
4月4日(土)——ReoNa × Ave Mujica × BAND-MAIDの3マン
冒頭から濃密な熱気に包まれた「CENTRAL LAB.」。ReoNaは「ないない」「生命線」でZeppの空気を独特な世界観に染め、「Girls Don’t Cry」でアコースティックギターを手に芯の強さを示した。最新曲「結々の唄」の繊細さから「Debris」の鋭さへ、楽曲ごとに感情の温度を緻密に変化させながら、「ANIMA」でアグレッシヴに締めくくった。

Ave Mujicaは「KiLLKiSS」で開幕するや激情的な世界観へと会場を誘い、「顔」「’S/’ The Way」「八芒星ダンス」とスケールを拡張し続けた。重厚なサウンドに呼応して腕とペンライトが上がり、会場全体が演出の一部として機能する。「Symbol I : △」でそのイメージを鮮やかに焼き付けた。
トリのBAND-MAIDは「What is justice?」で研ぎ澄まされたバンドサウンドを突きつけ、SAIKIが「クラップできる人?」と呼びかけた「Dilly-Dally」では「みんなの腕を壊していくよ!」と熱狂を生んだ。「NO GOD」の圧倒的な音圧と一体感で会場を完全掌握。三者三様の個性がぶつかり合った、ライブハウスならではの一夜だった。

4月5日(日)——戸松遥と花澤香菜、平成から令和へ
最終日はYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の生配信も実施され、会場とオンラインで体験が共有された。
初フェス出演となった戸松遥は「Q&Aリサイタル!」でコール&レスポンスを巻き起こし、「フェスっぽい曲を考えてきた」という言葉通り会場の熱を引き上げた。中盤には花澤香菜を迎え、アニメ『かんなぎ』主題歌「motto☆派手にね!」を共演。「ラストの「オレンジレボリューション」はシンガロングに包まれた。

花澤香菜は「SHINOBI-NAI」でピンクのペンライトを広げ、最新シングル「Cipher Cipher」でフェスらしい盛り上がりを作った。アンコールで再び2人が並んだ「恋愛サーキュレーション」は、平成から令和へと続くアニメソングの広がりを体現するようなひとときとなった。「またやりたい!」——自然とこぼれたその言葉が、この夜の充実を何より雄弁に語っていた。

3日間、34組、3会場。CENTRALが提示する「自分だけのフェスを選ぶ」という体験は、2年目を経てより豊かな形に育っていた。
(Photo: 「CENTRAL STAGE」きるけ。/MMT、「Echoes Baa 2026」黒崎健一/MMT、「CENTRAL LAB.」ヨシダショーヘイ/MMT)
